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バルト三国旅行記(3) ~ 陸路、ラトヴィアへ ~

先ごろ入ってきた世界最大手、アメリカのデルタ航空、および、
欧州最大手のエールフランス-KLMによる日本航空への出資計画のニュースは、
航空業界にとって、とても衝撃的なものであったと思います。

交渉の行方によっては、航空業界の世界的な再編へとつながる可能性もある
この話題については、今後、弊社のメールマガジンでもお伝えする予定です。


さて、今回の旅行記ですが、バルト三国の旅も3回目に突入し、
この旅最初の訪問国リトアニアから、いよいよ2ヶ国目のラトヴィアへと移動します。

しかし、リトアニアの首都・ヴィリニュスから、次なる目的地、ラトヴィアの首都・リーガへは、
直行してしまうにはもったいない魅惑的な立ち寄りスポットがところどころに。。。

というわけで、今回は、途中の見どころに寄り道しながらの
1日がかりのリーガへの道中をご紹介いたします。

それではどうぞ♪


  *     *     *     *     *     *     *     *     *     *


ケルナヴェ夏至際の途中から降り出した雨は、夜が明けても降り止むことなく、
この旅では初めての朝を迎えました。

結局、昨夜夏至際からヴィリニュスのホテルへ戻ったのは深夜の2時近く。
少々寝不足の朝ですが、今日はラトヴィアまでの長い移動がありますので、
寝坊するわけにはいきません。

と言いつつ、若干寝坊気味で、朝食を取る時間はなく、
なんとかシャワーを浴びて、慌しく荷物を詰めたところで、さぁ出発!
、、、といきたいところですが、その前に、ヴィリニュスで3泊お世話になった
ホテルについて、少しご紹介させていただきます。


今回滞在したホテル・ティルト(Hotel Tilto)は、
いわゆる高級ホテルと呼べるようなところではありませんが、新しく、清潔感のあるホテル。
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シンプルなベッドルームだけでなく、水まわりもスタイリッシュで機能的、
お湯もしっかり出て、必要最小限のアメニティもなかなかGood♪
私はハチミツの香りのシャンプー(prijaというイタリアのメーカーのもの)が気に入り、
余った分もしっかり持ち帰ってきました。。。(笑)

レセプションには、リトアニアの若者が交代で、24時間いてくれるので安心。
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朝食を取る半地下のスペースもいい雰囲気です。

また特筆すべきは立地の良さ
旧市街の外側に位置していますが、大聖堂へは徒歩1~2分!
新市街のメインストリート、ゲディミノ通りとネリス川の間に位置し、
ショッピングをするにも、バス停に出るにも便利な立地です。

リトアニアは日本よりも概ね物価が安いですが、ホテルは日本並み。
特に旧市街やその周辺で、標準以上のホテルは、けっこういいお値段なので、
リーズナブルなこちらのホテルはなかなかオススメです。


というわけで、、、あらためて出発!

この日も前日のケルナヴェに続き、車での送迎を手配しました。

リーガへのルートは、まずヴィリニュスからリトアニア北部の中心地・シャウレイへ。
1つ目のスポット、シャウレイ近郊の十字架の丘に立ち寄り、さらに北へ。
ラトヴィアとの国境を通過し、ラトヴィア南部の街・バウスカに向かう途中にある
2つ目のスポット、ルンダーレ宮殿を見学し、バウスカへ。
バウスカで車とは別れを告げ、そこからバスでリーガを目指す、というものです。

今回、車の手配は、リトアニアの情報を現地から日本語で発信しているサイト、
リトアニアナビ(LiTabi)の観光・送迎サービスを利用しました。

インターネットが発達したこの時代にあっても、日本でリトアニアの詳細な情報を得るのは、
そう容易ではないのですが、リトアニアナビは、リトアニアへの旅行に関する情報だけでなく、
歴史、文化、そして、現地での生活についての情報も得られる貴重なサイト。

今回の旅行では、当初は公共の交通機関のみを利用する予定でしたが、
十字架の丘~ルンダーレ宮殿の移動手段が出発直前まで見つからず、
どうしたものかと思っていたところに、リトアニアナビの送迎サービスを見つけました。

ドライバーは、リトアニアナビの主宰者でロシア系のリトアニア人であるデニスさん
リトアニアのバレーボール選手でもあるという長身の彼は、日本での滞在経験があり、
日本語でのコミュニケーションも問題なし。

今回は1人旅行でしたので、デニスさんと一緒にリトアニア、ラトヴィアの観光地をまわり、
いろいろなお話を聞くことができたことが、旅のアクセントとなり、新鮮な経験でした。


さて、車はまずヴィリニュスから一路、北部の地方都市・パネヴェジースへ向かいます。
ヴィリニュスからパネヴェジースまでは高速道路が整備されているのでスムーズ。

ヴィリニュスの街を出ると、草原や森の緑豊かな景観が続きます。
じつは、バルト三国には山と言えるような山がありませんので、
なだらかな丘に、川や湖、こんもりとした森が広がるわけですが、
その素朴な風景がじつに美しかったです。

まぁ感じ方は人それぞれですので、何の変哲もない草原と言ってしまえば
それまでなのですが、個人的にはとても心が癒される、素敵な景色でした。

パネヴェジースを通過してまっすぐ行くと、車での移動では最終の目的地となる
ラトヴィアのバウスカに到着するのですが、今回は手前で西へと進路を変え、シャウレイへ。

シャウレイでは、ラトヴィアの通貨・ラッツ(1ラッツ=約190円)に両替するため、
郊外のショッピングモールに立ち寄りました。
(当日は夏至の祝日であり、街の銀行が営業していないため。)

上記の換算レートを見て、お気づきの方も多いと思いますが、
ラトヴィアの通貨・ラッツは、なんと米ドルやユーロ、英ポンドよりもその価値が高い通貨です。

ラトヴィアの硬貨は、リトアニアのそれとよく似ていますが、
貨幣価値がまったく違いますので、ラトヴィアでの買い物のお釣りに
リトアニアの硬貨を返す、といった詐欺もあるようで、注意が必要です。

シャウレイ近郊では、スーパーマーケットにも立ち寄りました。
外国のスーパーマーケットはどこの国でも興味深いものですが、リトアニアも然り。
 
[種類豊富なチーズに・・・]
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[魚の生け簀まで・・・!]
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お菓子コーナーでは、トゲトゲした表面がなんとも不思議なお菓子、
シャコーティスを発見し、リトアニアのタバコとともにお土産に購入しました。
 
[シャコーティス]
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シャコーティスは、リトアニアのバウムクーヘンと言われるお菓子で、
お祝いのときに食べられるそうです。


さて、シャウレイを過ぎると、目指す十字架の丘はもうすぐそこです。

シャウレイから北へラトヴィアへと続く道の右手に
丘への入り口を示す十字架を見つけたら、並木道に沿って右折。
 
[目印の十字架]
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[十字架の丘へと続く並木道]
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しばらく行くと、前方にちょっとした丘が見えてきます。
 
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駐車場に車を停め、丘へと近づくと、おびただしい数の十字架が立つ
その異様な光景に圧倒されます。
 
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ここはしばしば「十字架の国」とも称されるリトアニアの聖地とも言える場所で、
ソ連時代には、民族感情を高揚させることを嫌った中央政府によって十字架が撤去されたり、
さまざまな妨害があったにもかかわらず、そんな妨害の度に新たな十字架が持ち込まれ、
今もなお立てられる十字架の数は増え続けています。
 
[訪れたその日にもまた新たな十字架が]
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丘の周辺には、観光客用にロザリオ(十字架に数珠がついたもの)などのグッズを売る
出店が並んでいますので、訪れた記念に十字架を残していくのもいいですね。
 
[丘を覆う十字架に、さらに鈴なりのロザリオ]
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[ロザリオやキリスト像などを売る出店]
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さて、十字架の丘を後に、次はいよいよラトヴィアを目指します。
ヨニシュキスという小さな街を過ぎると、国境はまもなく。
 
[十字架の丘からヨニシュキス方面へ]
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それは、草原の中を続く並木道の先に唐突に現れます。
国境といっても現在は何のチェックもなく、ただ標識があるだけです。
 
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景色もリトアニア側と基本的には変わらず、変わった点といえば、
リトアニアと比べ、道の舗装状態が悪くなるのと、道の両側に整然と並んでいた並木が
より自然の状態に近くなる、といった程度です。
 
[リトアニア側の景色]
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[ラトヴィア側の景色]
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シャウレイから一路北へと向かってきましたが、ラトヴィア側の国境の街・エレヤ
東へ方向を変え、次の目的地、ルンダーレ宮殿を目指します。


ルンダーレ宮殿は、「バルトのベルサイユ」とも呼ばれるバロック様式の豪華な宮殿です。
 
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淡い色調の端整な外観も美しいのですが、なんといっても目を見張るのはその内部の装飾。
それぞれの部屋が鮮やかな色彩に彩られ、繊細なシャンデリアや、見事な天井画も必見です。
 
[ピンクの人工大理石の壁面に花々の装飾が美しい「バラの間」]
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[椅子やカーテンまで水色で統一された「オランダの間」]
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[宮殿の中心に位置するクールランド公の寝室]
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[ひと際色鮮やかなクールランド公の謁見室(別名「赤の書斎」)]
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[ヴィーナスとアドニスの神話が描かれた謁見室の天井画]
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[廊下から部屋を眺めると、部屋ごとの色彩の違いがよくわかります]
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[食堂として使われていたという「大理石の広間」]
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[クールランド公夫人の寝室(奥に見えるのは秘密の隠し扉で通じていた公夫人のトイレ]
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また、別料金となりますが、手入れが行き届いた見事なフランス庭園
ここまで来たらぜひあわせてご覧いただきたいところです。
 
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ルンダーレ宮殿は、ちょっとへんぴな場所にありますので、
正直そこまで期待していなかったのですが、行く価値あり(!)のスポットです。


高貴な貴族の世界を垣間見た後は、いよいよリーガへのバスが出るバウスカへ。
 
[バウスカへと続く道]
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ついにヴィリニュスからの車での移動の終着点、バウスカへ無事に到着することができました。

ちなみにバウスカは、ムーサ川メーメレ川に挟まれた場所に位置しており、
その2つの川が合わさる天然の要塞にバウスカ城が建っています。
 
[ムーサ川の対岸から見たバウスカ城]
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現在は廃墟となっているこのお城ですが、
塔の上から自然豊かな周囲の景観を楽しむことができ、
ラトヴィア人だけでなく、リトアニア人の観光客も多いようでした。
 
[バウスカ城の横を流れるメーメレ川]
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さて、お城の周りを散策したら、バスターミナルに戻り、
ここで1日をともにしたデニスさんとはお別れ、また元の1人旅行に戻ります。
 
[バウスカのバスターミナル]
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リーガ行きのバスは30分おきくらいに出ていますが、満席で、立ち乗りの人もいるほど。
 
[リーガ行きのバス]
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リーガまでは所要1時間半ほどですが、さすがに疲れてすっかり寝入ってしまいました。
目が覚めた頃には、悠然と流れるダウガヴァ川を渡り、まさにリーガに到着するところでした。

リーガのバスターミナルに到着すると、目の前に中央市場の巨大な建物が建ち並び、
バルト三国きっての大都市・リーガに着いたことを実感させてくれました。
 
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次回は、バルト三国でもっとも都会的で洗練された街、リーガについてご紹介いたします。


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リトアニア・ヴィリニュスからラトヴィア・リーガへ、
道草しながらの移動の旅は、いかがでしたでしょうか。

ヴィリニュスからリーガへは、直通バスなら4~5時間で移動できますが、
せっかくならその途中の見どころに1つでも立ち寄ってみたいところです。

十字架の丘への立ち寄りなら、公共の交通手段(バス、もしくは、バス+鉄道)だけでも
十分立ち寄ることができますよ。

次回はいよいよバルト三国の旅も後半へ。
ラトヴィアの首都・リーガの旅行記をどうぞお楽しみに♪

# by W_A_S | 2009-09-13 23:46 | 海外旅行  

バルト三国旅行記(2) ~ リトアニアの歴史・文化を感じる街 ~

9月ですね。

今年はシルバーウィークという大型連休の影響もあり、
9月にご旅行にお出かけになるお客さまが多いようです。
連休周辺を除けば、まだまだオトクな航空券をゲットできますので、
あきらめる前にぜひ一度お問い合わせください♪

また、9月のご出発が多いもうひとつの要因としては、
燃油サーチャージがかからない(!)、もしくは、かかっても以前より格段に安い(!)、
という事情が挙げられるかと思います。

残念ながら、10月以降に購入される航空券では、
ほぼすべての航空会社で燃油サーチャージの再設定、または値上げが予想されるものの、
TVのCMでもやっていましたが、10月以降にご出発のご旅行でも、今のうちに購入すれば
燃油サーチャージは現在の金額が適用となります(一部の航空会社を除く)。

というわけで、海外旅行好きの皆さま、今年の9月はオトクに旅行を楽しみ、かつ、
少し先の旅行についても計画的に購入される月にされてみてはいかがでしょうか?


さて、今回の旅行記ですが、バルト三国をめぐる旅の第2回目、
前回お届けした首都・ヴィリニュスの近郊で、リトアニアの歴史文化に触れられる街、
それに、ちょっと変わったリトアニアの料理についてお届けします。

それでは、どうぞ!


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ヴィリニュスは「小さなローマ」と呼ばれることもあるくらい、
中世の面影をそこかしこにとどめた、見どころの多い街です。

主要な見どころについては、前回の旅行記でご紹介させていただきました。

もちろんご紹介した以外にも素敵な場所はまだまだあるのですが、
旅行という限られた時間ですので、そのすべてを見ることはできません。

しかし、ヴィリニュスの旧市街をある程度見てまわったからといって、
「じゃあ、次の目的地へ。」と言うのはちょっと早過ぎます。

ヴィリニュスの周辺にも、リトアニアの歴史や文化を
感じることができるおすすめのスポットが点在しているんです。


ひとつは、ヴィリニュスから西へ約30キロ。
30以上もの湖と緑濃い森に囲まれた美しい街・トゥラカイです。

そんな街自体の景観も素敵なトゥラカイですが、ここでの見どころは、
なんといっても湖に浮かぶように建つ中世の城、トゥラカイ城です。

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トゥラカイは、ヴィリニュスに移る前に首都が置かれていたという古都。
その後の街の衰退とともにトゥラカイ城も廃墟となってしまいましたが、
20世紀後半にようやく修復され、かつての美しい姿を取り戻しました。


トゥラカイへは、ヴィリニュスからバス、
もしくは鉄道でも行くことができるようですが、便数の多いバスが便利。

ヴィリニュス駅のはす向かいにあるバスターミナルから、
30分に1本くらいの割合でトゥラカイへ行くバスが出ています。
 
[バスターミナルの建物]
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[乗り場]
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トゥラカイのバスターミナルからトゥラカイ城までは、
1km以上の距離がありますが、1本道なので、
進む方向さえ間違えなければ、迷う心配はありません。

バスターミナルの角に建つ案内板で方向を確認し、
トトリシュキュウ湖を左手に眺めながらまっすぐ進みます。
 
[案内板]
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[トトリシュキュウ湖]
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20~30分くらい歩くと、今度は右手にルコス湖が見え始め、
土産物を売るお店に、多くの観光客、そして、湖に渡された
トゥラカイ城へと続く木の橋が目に入ります。

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まず、湖岸から1つめの橋を渡って湖上の島へ。
さらにもうひとつ橋を渡った先の、2つ目の島にお城は建っています。

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写真や、遠めから見た感じでは、メルヘンチックなかわいらしい印象ですが、
近くで見るとなかなか迫力があり、内部に足を踏み入れると、跳ね橋や
銃眼など、お城としての機能がしっかり備わっていることがわかります。

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なお、トゥラカイにはカライム人という少数民族が暮らしており、
通りに面して並んだ3つの窓が特徴的な彼らの伝統家屋など、
カライムの文化が今なお残るエリアとしても知られています。
 
[3つ窓のカライム伝統家屋が並ぶトゥラカイの通り]
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トゥラカイの通りには、羊肉のパイを窯で焼いた「キビナイ」という
カライムの民族料理を出すカフェやレストランが軒を連ねていますので、
せっかくトゥラカイに来たからには試してみたいところです。

バスターミナルに戻る途中に立ち寄ったカフェで食べたキビナイは、
肉汁がたっぷり入ったアツアツのパイで、おやつにちょうどいいものでした。

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続きまして、おすすめスポット、2つめは、ヴィリニュスから
北西に約30キロの場所に位置する古代都市・ケルナヴェです。

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こちらは、トゥラカイよりもさらに古い歴史を持つ街で、
リトアニア最古の首都と言われています。

但し、今のケルナヴェに残るのは、遠い昔の栄華の跡を偲ばせる遺跡のみ。

こんもりとした5つの小高い丘と、その先に広がる平原に
ネリス川が流れる、、とてものどかで、アニメか映画の一場面のような、
なんとも言えない美しい景色が広がっています。

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今回のバルト三国をめぐる旅では、たくさんの美しい景色と出会えましたが、
個人的にはケルナヴェの景観がいちばん印象に残っています。

ちなみに、ケルナヴェは、ユネスコの世界文化遺産に登録されていますので、
世界遺産フリークの方も要チェックですよ。

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さて、バルト三国では、毎年夏至を祝うお祭りが各地で催されます。

夏至は6月24日ですが、お祭りは23日の夜から始まり、
夜を徹して、24日の明け方まで続くんです。

ケルナヴェの夏至祭も有名で、ヴィリニュスや周辺各地から多くの人が集まってきます。

今回の旅行では、ちょうどヴィリニュス滞在中に夏至を迎えたため、
夏至祭にあわせて、ケルナヴェを訪れることができました。

6月23日、日中に訪れたトゥラカイからヴィリニュスに戻り、
夕方、ケルナヴェへ向けて出発です。

ケルナヴェへもヴィリニュスのバスターミナルからバスが出ていますが、
帰りが深夜になってしまうのと、夏至の祝日でバスが運行しない可能性が
あったため、今回は現地で車の送迎を利用しました。

ケルナヴェに着いたのは、夜の8時前。
夏至祭会場へは車で入れないため、付近の民家が貸し出す野趣あふれる
臨時駐車場に車を停めます。

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いちおうステージがあり、8時に開会式となっていますが、
屋台をぶらぶら見てまわったり、丘に寝そべったり、
皆が思い思いにお祭りの雰囲気を楽しんでいました。
 
[屋台が並び、日本の縁日のような雰囲気]
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[屋台エリアと丘の間に建つケルナヴェ教会]
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[丘への入口で清めの水(?)をかける人]
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丘の上では、民族衣装に身を包んでダンスを踊るグループが
あちこちにいたりして、お祭り気分を盛り上げてくれます。

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女性の多くは花輪を編んで、それを頭に被っていました。
深夜になると、その花輪に蝋燭をくくりつけて、川に流すイベントがあり、
男女の花輪が一緒に流れるとその二人はその年に結婚できると
言われているそうです。

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10時くらいに日の入りを迎えると、それぞれの丘では
キャンプファイヤーや火を使ったパフォーマンス行われ、
お祭りはさらに盛り上がります。
 
[メインの丘ではキャンプファイヤー]
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[また別の丘では火を使ったパフォーマンス]
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そしていよいよ1時過ぎくらいから、花冠の川流しが始まる予定でしたが、
12時くらいから降り出した雨が強くなってきたため、
翌日の観光もあるので、今回はこのあたりで帰ることにしました。

その後、ヴィリニュスへの帰路、激しい雷雨となり、
本来は日の出まで続くはずの夏至祭はどうなってしまったのか、、
それだけが気がかりでした。

ちなみにリトアニアの昔の人は、夏至祭の夜の天気で、
その年のクリスマスの天気を占ったそうで、夏至祭の夜が雨のときは、
クリスマスは吹雪なのだそうです。。


それでは、最後に、日本ではまだ馴染みの薄い
リトアニア料理についてご紹介したいと思います。

リトアニア料理はどれも美味しかったのですが、
けっこう風変わりなものが多かったですね。

その代表格が「ツェペリナイ」
名前の由来が「飛行船」というところからなんだかすごいです。

モノはというと、飛行船のような(?)形に成形された粘り気の強い
ジャガイモの中に肉などの詰め物がされ、ソースとともにいただく、
という代物です。

あの独特の食感は、食べてみないことにはわからないですね。

ツェペリナイのお供には、暑い夏に爽やかな赤カブの冷製スープ、
シャルティバルシュチェイを。
こちらは冷製のボルシチという意味なのだそうです。
 
[シャルティバルシュチェイ(左) と ツェペリナイ(右)]
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リトアニア料理には、ジャガイモを使ったものが多く、
ジャガイモのパンケーキは、いろいろなところで見かけました。
 
[ケルナヴェの屋台で食べたジャガイモのパンケーキ]
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[こちらはレストランで食べたもの]
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また、リトアニアに来たらぜひ試していただきたいのが、
ディエノス・ピートゥスと呼ばれる、要は日替わりのランチセット。

カフェなどでよく出されますが、値段も安くて
スープやサラダ、コーヒーなどがついてオトクです。
 
[聖アンナ教会近くのカフェで食べたディエノス・ピートゥス]
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[店先のこんな看板が目印!]
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ヴィリニュスには、おしゃれで気持ちのいいカフェがたくさんあり、
軽い食事もできるところが多いので、ヴィリニュスを訪れた際には
ぜひ試してみてくださいね。
 
[ウジュピスの入口、ヴィリニャ川沿いのカフェ]
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[見つけると幸せになるというウジュピスの人魚像はこのカフェのすぐ近く!]
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さて、次回はいよいよリトアニアから2ヶ国目、ラトビアへと陸路で入ります!



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美しい景観と古い歴史を持つトゥラカイケルナヴェ、そして、
日本人からするとかなり斬新なリトアニアの料理はいかがでしたでしょうか。

思い出したら、また食べたくなってきてしまいました・・・(笑)

また、ケルナヴェでは、夏至祭の模様をお伝えしましたが、7月の初旬には、
もうひとつのビッグイベント、古代リトアニア人の生活の様子などを再現する
ケルナヴェ古代祭が開催されたようです。

こちらもこの時期にヴィリニュスを訪れたらぜひ行ってみたい注目のイベントですね。

# by W_A_S | 2009-09-06 05:56 | 海外旅行  

バルト三国旅行記(1) ~ ヴィリニュス (リトアニア) ~

8月も残すところあと1日、夏も終わりに近づきつつあるといった雰囲気ですが、
今回の旅行記は、初夏に訪れたというヨーロッパ、バルト三国の様子をお届けします。

ところで、バルト三国、、、言えますか・・・?
2つまでは思い出したけど、もう1つがどうしても出てこない、、、
という方も多いかもしれませんね(笑)

正解は、リトアニアラトビアエストニアです。

「バルト三国」という名称で呼ばれるために、ひと括りにされてしまいがちな国々ですが、
じつは国ごとに民族や言語・文化が異なり、それぞれ独自の魅力を持っています。

3ヶ国それぞれの魅力をお伝えするべく、
今回の旅行記は、何週かに分けてお届けさせていただきます。

3ヶ国すべて言えた方も、どこにあるのかもちょっと、、、という方も
これを読めば、「へぇー、バルト三国ってこういうところなんだ」とわかっていただけるはずです!

まず第1回目の今回は、リトアニアの首都・ヴィリニュスのご紹介です。
それでは、どうぞ!


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ヴィリニュスを訪れたのは6月の下旬、ちょうど夏至の前後。
この時期のバルト三国は陽が長く、ちょっとオトクな気分です。

今回利用した航空会社は、フィンランド航空(フィンエアー)。
バルト三国へ行くにはいちばん便利な航空会社です。
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フィンランドは、ヨーロッパの中でも北東の端っこに位置していますから、
一見なんだか遠そうなイメージですが、地球儀で日本からヨーロッパへ直線を引いてみると、
じつはいちばん手前に来るのがこの国。

つまり、フィンエアーが拠点を置くヘルシンキのヴァンター空港が、
日本から見るとヨーロッパの空の玄関にあたるんですね。

ヴァンター空港は乗継に便利な空港で、乗継エリア内には、
日本でも人気のファッション・インテリアブランドのマリメッコや、
ムーミングッズを扱うショップなどが並んでいます。
 
[マリメッコ]
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[ムーミンショップ]
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梅雨空の日本から一転、ヘルシンキは青くて広い空が広がっていました。
ここで小さな飛行機に乗り換え、ヴィリニュスへと向かいます。
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1時間ほどのフライトで、ヴィリニュスに到着したのは夕方5時半。
さっそく空港でユーロをリトアニアの通貨・リタス(1リタス=約40円)に両替し、
市内の中心部を目指します。

空港からはバスやタクシーも利用できますが、今回は最近できたという鉄道で。

空港を出てまっすぐ歩いていると、橋の下に線路が一本。
そこで顔を左に向けると、線路へ降りるガラス張りのエレベータと
あっさりとしたプラットフォームが目に入りました。
駅は無人で、切符は車内の車掌さんから買うシステムです。
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まだ新しい電車はすぅっと滑らかに動き出し、しばし車窓を眺めていると
あっという間にヴィリニュス中央駅に到着しました。
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荷物もあるのでホテルへはタクシーを利用したいところでしたが、なんとなく不安で、
結局、現地の人に混じって、ちょっと混雑したトロリーバスのお世話になりました。
 
[駅前のバスターミナル] ※写真はトロリーではなく、通常の路線バス
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新市街のメインストリート、ゲディミノ大通りでバスを降り、
そこから歩いてホテルに無事到着することができました。


さて、それではヴィリニュスの観光スポットをご紹介していきたいと思います。

中世のたたずまいを残した旧市街「ヴィリニュス歴史地区」は、
ユネスコの世界遺産に登録されています。
じつはバルト三国の首都は、ヴィリニュスだけでなく、
ラトビアのリーガ、エストニアのタリンと、そのすべてが世界遺産です。

リーガやタリンと違って、内陸部にひらけた街であるヴィリニュスは、
緑が多く、街全体がやわらかい印象です。


ヴィリニュスを語る上で、まず欠かすことのできない存在が、
旧市街の北の端に位置する大聖堂(アルキカテドゥラ)です。
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ここはゲディミノ大通りの起点となっており、滞在したホテルからも近かったため、
まずはここから街歩きをスタートすることにしました。

この大きく立派な建物の正面や側面には、たくさんの彫刻が彫られ、
入口正面の屋根にはソ連時代には撤去されていたという三聖人の像が街を見守っています。
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また、傍らに建つ鐘楼はかつては城壁の塔だったそうで、
今はない城壁は、色の違う敷石によってそのがわかるようになっています。
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天井が高く、広々とした大聖堂内部の見どころとしては、
天窓から光が差し込み、神聖な雰囲気がただよう聖カジミエルの礼拝所があります。
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また、絶世の美女と言われたバルボラ・ラドヴィライテ妃などの棺が安置された
地下(ポジェミス)もぜひ見てみたいスポットですが、こちらは原則、個人での見学ができず、
ツアー客のみが対象のため、受付でお願いして、ツアーに混ぜてもらうことにしました。
ただし、当日はツアーの予定が入っていなかったため、翌日のフランス人のツアーに混ざり、
フランス語の説明は理解できませんでしたが、独特の雰囲気は感じることができました。
 
[バルボラ・ラドヴィライテ妃の棺]
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大聖堂を後にし、裏手の丘を登ると、かつてこの場所にあったゲディミナス城の
城壁の塔であるゲディミナス塔が建っています。
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塔の上からは緑豊かなヴィリニュスの街が一望できます。
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塔の高みから街のあらましを把握したら、旧市街のさらに内部へと歩を進めてみましょう。

ゲディミナス塔の丘を下ると、一国の首都である都会に、山あいの清流を思わせる
ヴィリニャ川が流れていて、とても気持ちのいい散歩コースになっています。
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そんなヴィリニャ川に沿って歩いていると、ゴシック建築の傑作と言われる
聖アンナ(オノス)教会の脇に出ました。

33種類もの異なる形のレンガを使って建てられたというこの教会には、
フランスの英雄・ナポレオンをして「フランスに持ち帰りたい」と言わしめたという
エピソードが残っています。
 
[聖アンナ教会(左)とベルナルディン教会(右奥)]
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そのすぐ隣に位置するベルナルディン教会は、美しいフレスコ画で有名ですが、
すでに色あせてしまったフレスコ画は現在修復中とのことです。

さて、ここから旧市街の中心へと少し上っていくと、
旧市街を南北に貫くメインストリート、ピリエス通りに出ます。
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ピリエス通りを歩いていると、旧市街でもっとも高いという聖ヨハネ(ヨノ)教会
鐘楼が見えたので、ヴィリニュス大学の中庭から聖ヨハネ教会を眺めることにしました。

すると、そこは多くの学生やその父兄の方々でごった返していました。
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ちょうど聖ヨハネ教会の祭壇でヴィリニュス大学の学位授与式が行われ、
中庭で記念撮影などをしているところに出くわしたようです。
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普段は厳かな雰囲気が漂っているであろう教会の内部も
この日ばかりは華やかな雰囲気に包まれていました。
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ちなみに、ヴィリニュス大学も見どころの多いスポットです。
豪華な内装がみごとな古書室へは、日程の都合で入れませんでしたが、
言語学部2階のちょっとシュールなフレスコ画「四季」は見学することができました。
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大学を出て、ピリエス通りを大聖堂(アルキカテドゥラ)を背にして南へ進むと、
通りはディジョイ通りと名前を変え、広々とした市庁舎広場に出ます。
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さらに南へと歩を進めると、通りはさらに夜明けの門通りと名を変え、
旧市街の南端、かつての城門のうち唯一残された夜明けの門に辿り着きます。

ヴィリニュスは教会の多い街で、旧市街の至るところに教会がありますが、
市庁舎広場から夜明けの門に至るこの界隈にも、聖カジミエル教会や、
聖テレサ教会といった美しい教会が点在しています。
 
[ミサの最中の聖カジミエル教会]
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[ピンク色の内装が美しい聖テレサ教会]
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また、夜明けの門の2階部分は聖母のイコンを祀った礼拝所になっていて、
そこでは熱心に祈りを捧げる信者の姿を目の当たりにすることになります。
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さて、夜明けの門をくぐると、旧市街を北から南へ縦断したことになります。
夜明けの門の周辺は、現在わずかに残る城壁が見られる地域です。
その城壁に沿って、今度はふたたび北へと戻ってみることにしました。

しばらく行くと、円形城塞と呼ばれる遺跡があり、この付近の丘からは、
下を流れるヴィリニャ川や、その背後にそびえる3つの十字架の丘が望め、
地元の若者たちには、お気に入りの癒しの場所になっているようでした。
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城壁の名残を残したボクシュト通りを過ぎ、ヴィリニャ川へと下ると、
川を渡ったその先にウジュピスと呼ばれる地域があります。

ウジュピスは、大きく蛇行したヴィリニャ川によって旧市街から
切り取られたような地形をしていて、長らく街の発展から取り残されていましたが、
近年アーティストや若者が多く住むようになり、注目のスポットへと変わりつつあります。
 
[ウジュピスのシンボル・天使の像]
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また、ウジュピスは、芸術共和国の独立宣言を行い、
独立記念日である毎年4月1日には入り口となるウジュピオ橋に検問所も現れるのだとか。
この地域では、さまざまなアート作品を見ることができ、カフェも多いので、
散策にちょうどいいエリアとなっています。
 
[ウジュピス共和国の国旗(?)]
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ウジュピスをヴィリニャ川に沿ってさらに北へと戻ると、
ヴィリニャ川を挟んでゲディミナス塔のちょうど反対側に、
3本の十字架が建つ小高い丘があります。
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登るのは少しばかりきついですが、丘を登りきると、眼下には
街歩きの序盤に登ったゲディミナス塔や、ヴィリニュスの街をゆったりと流れるネリス川、
さらに遠景には、街の中心から5キロほど離れたテレビ塔まで一望できます。
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・・・と、以上で、ヴィリニュスの見どころをご紹介してきましたが、
最後にもうひとつ、旧市街からは少し離れていますが、必見の教会を。

それは、聖ペテロ&パウロ(ペテロ・イル・ポヴィロ)教会で、
何がすごいかと言うとその教会内部の彫刻群です。
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側面や天井を覆う2000以上とも言われる漆喰彫刻は、ひとつとして同じものがなく、
そのスケールにただただ立ちつくしてしまいます。
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いつまでいても見飽きることのない彫刻群に出会えるこの教会は、
バロックの街・ヴィリニュスに来たらぜひ訪れていただきたいスポットです。


さて、、、ちょっと長くなってしまいましたが、今回はここまでです。
最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。

次回はヴィリニュス周辺の見どころや、リトアニア料理などをご紹介する予定です。

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多くの緑と清らかな水の流れ、バロック様式の建物に彩られた中世の街
ヴィリニュスの旅行記はいかがでしたでしょうか。

世界遺産に指定されている旧市街だけでも見どころの多いこの街ですが、
じつは郊外にも世界遺産があるそうです。

世界遺産の丘で年に一度開かれるお祭りと、
ちょっと変わったリトアニア料理などが登場する続編もどうぞお楽しみに♪

# by W_A_S | 2009-08-30 23:25 | 海外旅行  

家族でたっぷり満喫4泊6日 in ハワイ(オアフ島)

本格的なを迎えた覚えがないのに、の気配すら感じてしまう今日この頃、、、。
さわやかな暑さを求めてハワイ旅行など、いかがですか?

いつ行っても楽しめるハワイですが、
今年はハワイがアメリカ50番目の州となって50年目のアニバーサリー
明日、8月21日がまさにそのメモリアルデーです。

50周年を記念したイベントはもちろん、お土産物でも記念グッズや限定アイテムなどが
たくさん出ていますので、きっとショッピングにも気合が入ってしまいますよ♪


さて、今回ご紹介する旅行記は、
そんな今が旬のリゾート・アイランドに家族3人で行ってきたというスタッフのもの。

事前に綿密な計画を立て、ハワイを存分に楽しむプランを練って、
しっかり家族サービスしてきたようですよ!

旅行会社に勤務しながらじつはハワイに行ったことがない私にも参考になります・・・!

それでは、どうぞ♪


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家族でたっぷり満喫4泊6日 in ハワイ(オアフ島)

夏休みももうすぐで終わり、ただその後に控えているのは大型連休!!
皆さん、航空券のお手配はされましたか?

さて、ちょっと前ですが、今回私は、家族3人でハワイ(オアフ島)に行ってきました。

前回はウェディングで行ったので10年前。
旅行業に就く前だったので、何も分からないで行ったのですが、
今回は日頃の知識と予習準備をして行ってきました♪

今回の旅行は4泊6日。
グルメとアクティビティを満喫してきましたよ~♪


<<初日>>
チャイナエアラインにて成田→ホノルルへ。
実は日頃から販売しているのに乗るのは初めてでした。

感想はgoodですね!
機材が新しく、居心地が良かったです(シートとか)。
うちは子供がいるので事前にチャイルドミールをリクエストしてましたが、
なかなかの種類とボリュームです!
(※注:下の写真は大人用の機内食になります)
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さて、フライト時間約7時間、常夏のホノルルに着きました!

天気は快晴
気温は過ごしやすい約25度。
カラっとした天気です。

空港についてから、エアポートシャトルを利用して、まずはホテルに向かいます。
シャトルは事前予約不要。片道$9。往復で購入すると$15でオトクのようです。

およそ30分くらいで着いたのが、今回泊まる Queen Kapiolani Hotel です。
最上階のオーシャンフロントを予約しました。
Beachから1ブロック奥にあるのですが、高さがあるので、
目の前が海に囲まれてるという感じで感激でした!
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さて、荷物をおいたら待ちに待ってましたぁ!
海パン、ビーチサンダル、浮き輪(もちろん子供ですよ 笑)を持って、いざ!beachへ♪
夕方までこの日ははしゃぎました!
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この日の夕食は、ResortQuest Waikiki Beach Hotel の2階にある
Tiki’s Grill & Barで食事。
テラスで食事ができるので、夕日と波の音がマッチしていてオススメです。
ここのフルーツ系カクテルはどれも美味しいです♪
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<<2日目>>
この日は早朝からバスにてサークルアイランド(オアフ島一周観光)へ。

まずはダイヤモンドヘッドを車窓から眺め、ハナウマ湾展望台へ。
その後にハロナ潮吹き岩。ここは潮と風のタイミングがあえば何度も潮吹きが見られます!
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さらに北上し、サンディービーチ展望台へ。 
ワイマナロのハワイアン・コーラル・ファクトリーに立ち寄って、
クアロア牧場でBBQランチ休憩。
クアロア牧場ってあの、ジュラシックパークの撮影現場です♪

さらにさらに北上し、ノースショアを通って、今度は南下し、ハレイワへ。
ハレイワでは有名なMATSUMOTO さんのレインボーアイスを食べてきました!
すごい行列でしたよ!観光客にもロコの人にも人気!
やっぱり暑い中食べるシェイブアイスの味は格別ですねー!
このとき$2でした。

その後同じくハレイワにある、ドールプランテーション(パイナップル畑)へ。
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バス観光なので軽く寄る程度で後にし、最後は「この~木なんの木気になる木~♪」で
有名なモアナルア・ガーデンへ。
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その後アラモアナショッピングセンターに寄り、フォレストガンプに登場した
エビ漁会社がモチーフの Bubba Gump Shrimp Co. で夕食を。
ビール蒸しやから揚げなど多彩なエビ料理が堪能できますよ~!
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この日は島をバスでスポットを巡りながら1周だったので、目まぐるしかったですが、
実はまだまだハワイ巡りは続くのです!(翌々日の4日目に)


<<3日目>>
この日のテーマは ダイヤモンドヘッド・ハイキング
朝食をスターバックスでとったあと、ウォーキングでまずは入り口まで。
着いたらトレイルを辿って頂上へ!

緩やかな坂なので、初心者でも楽しめます!
もちろん小さなお子様連れでも♪

頂上まで行ったら登山証明書をゲット!
頂上からの景色は、最高ですよ。
ホノルルのホテルエリアや、ビーチ、そしてなんと言っても青い空、
そこに定期的に飛ぶ飛行機のsceneがたまらないんです。
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さてさて下山して、この日はイタリアンのお店、アランチーノデマーレで食事をし、
デザートはチーズケーキ・ファクトリーという喫茶店で食べました。
ここは一度は行きたい行列のレストランにも載っているようですよ。


<<4日目>>
さていよいよ終盤。
この日は朝から港に向かい、パラセイリングをしにいきました。

僕と奥さんは前回のハワイでもトライしてるので、2度目。
子供は初めてだったので、かなり緊張してるようでした 笑
一応6歳以上から可能です。

これはパラシュートが船に引っ張られて進むアクティビティです。
船の上では現地のドライバーさんが大音量でロックをかけて、これもまた合ってましたが、
空の上にいくと、  の状態ですね。
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その高さは150mです。この高さだと何も聞こえないんです。
ただ風の ビューっ て音しか。 ヒーリング効果抜群ですね 笑


さて!いよいよ2日目にサークルアイランドをした応用編の始まりです。
余談ですが、僕は好きなものとかは、例えば本や映画とか、
まず1回通しで読んで、あるいはみて、あとでじっくりみるタイプです。

午後はこの前(2日目)に行って特に良かったところを、
現地のレンタカーを借りて、またまた1周してきました。
今回は内陸から外側に逆方向に攻めていきました。

まずはハレイワのパイナップル畑。
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ここの巨大迷路、前回時間がなくて出来なかったので、来ちゃいました!
あとパイナップルのシャーベット、パイナップルフルーツカット。
パイナップルづくしですね 笑
ここの巨大迷路で結構時間かかってしまい、気付いたら夕方になりそうでした!

急いでそのまま北上し、Sunset Beachへ。
その名のとおり、このビーチからみる夕焼けが、素晴らしいんです。

太陽が高い位置にいるときは、みんな波ではしゃいでいるのですが、
日が沈むころになると、全員夕日をみてるんです。
殆どの人がカメラやビデオをまわしてましたね。
本当にサンセットが素晴らしく、またいつか来たいなと思いました。
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ぜひ皆さんも行ってみてください。


以上で、約10年ぶりのハワイ旅行も終わってしまいました。

事前に色々計画をすると、もっと奥の深いオアフを体験できると思います。
初めての方もリピーターの方も、旅行先に迷ったら WASまでご相談下さいね。

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ファミリーで楽しむハワイ、いかがでしたでしょうか?

じつは私、今回の旅行の際にこのスタッフにスーツケースを貸したのですが、
出発1週間以上前にもかかわらず、すでに荷造りが完了していたのには驚きました・・・!

子どもが喜びそうなアクティビティや食事が満載で、事前の準備はバッチリ。
パパ、、、頑張りましたね!

小さなお子さんをお持ちのお父さん、お母さんもぜひ参考にしてみてください♪

# by W_A_S | 2009-08-20 21:58 | 海外旅行  

LCC搭乗記(2) - タイガーエアウェイズ -

今回は、先週ご紹介した東南アジア・LCC搭乗記の続編をお届けします。

クアラルンプール⇒シンガポール間で搭乗したタイガーエアウェイズと、
クアラルンプール、シンガポール両空港のLCC専用ターミナルについて、
さらに、チケット購入時の注意事項や、各LCCの基本情報などもございますので、
今後LCCを利用してみたい、という方はぜひ参考にしてみてくださいね♪


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クアラルンプールでの滞在を終え、日本への帰路、
往路と同じく、シンガポールでの乗り継ぎとなります。

予定としては、日中のフライトでシンガポールへと移動し、
シンガポールでは、市内中心部へ出て少し観光した後、空港へ戻り、
日本航空のナイトフライトで日本へ帰国する、というプランです。


そこで、LCC3社の料金を比較してみたところ、
ジェットスター航空とエアアジアでは、朝早い時間帯と夜遅い時間帯で
往路と同じような格安の料金が設定されているのに比べ、
お昼のフライトは人気があるのか、かなり高めの料金設定でした。

それに対して、タイガーエアウェイズは、
お昼のフライトでも破格の料金、、、というより、WEB上での記載は
なんと‘0.00MYR’! (※MYR=マレーシアリンギット)

つまり、航空券代金が 無料(!) でした。


ただし、タイガーエアウェイズでは、受託手荷物がすべて有料となるため、
今回は「15kg以内の受託手荷物」を予約時のオプションで選択。
結果、32.00MYR(約860円)の追加料金がかかり、
空港税等を含めた総額は 94.50MYR(約2520円)になりました。

もしも、チェックイン時に預ける手荷物がなく、
機内持ち込み(7kg以内のキャリーバッグ1個まで)のみの場合は、
総額で 62.50MYR(約1670円)と、さらにリーズナブルに!

また、預ける荷物が15kgを超える場合には、重量に応じて、
 20kg ⇒  37.50MYR (約1000円)
 25kg ⇒  88.00MYR (約2350円)
 30kg ⇒ 176.00MYR (約4690円)
の追加料金が適用となります。


せっかく航空券代金が格安(・・・というかこの場合は無料)なのに、
追加料金がかさむのはイヤ、と思われるかもしれませんが、
受託手荷物のオプションは、必ずご予約時に申し込んでおくことをおすすめします。

なぜなら、予約時にこのオプションを選択せず、
搭乗の際にチェックインカウンターで直接申し込むと、
15kg以内の手荷物で、25SGD相当額が徴収されます。 (※SGD=シンガポールドル)
この金額は、あらかじめ予約時に申し込んだ場合のほぼ倍額です。

さらに、15kgを超える場合、
1kg毎に18SGD(約1210円)の加算となりますので、
たとえば預け入れ手荷物が20kgだとしたら、
受託手荷物の料金だけで、115SGD(約7680円)!
予約時に申し込んだ場合の7倍以上という高額になってしまいます。


ちなみに、ジェットスター航空の場合は、適用運賃により規定が異なり、
今回往路で利用したジェットセイバー(JetSaver)運賃では、20kgまで無料ですが、
ジェットセイバーライト(JetSaver Light)運賃の場合、
タイガーエアウェイズ同様、受託手荷物はすべて有料となります。

また、機内持ち込みは、ジェットセイバー、ジェットセイバーライトとも10kgまで無料です。


このようにLCCでは、通常は無料と考えてしまいがちなさまざまなサービスについて、
航空会社ごと、もしくは料金種別ごとに細かな規定がありますので、条件をよく確認し、
最終的な総額で今回の自分の旅行にとって、どの航空会社のどの料金がもっともオトクか、
慎重に判断する必要があると言えます。

結局、料金は往路より若干安いくらいでしたが、
他の2社よりはずっと安かったタイガーエアウェイズを利用することに決めました。


さて、料金に関する説明が長くなってしまいましたが、先週ご紹介しました通り、
タイガーエアウェイズは、クアラルンプール国際空港(KLIA)では、
LCC専用ターミナルに発着していますので、まずは市内からLCCターミナルへと向かいます。

通常の大手航空会社が発着するメインターミナルとはかなり離れていますので、
誤ってメインターミナルに行ってしまうと、時間によっては乗り遅れてしまいますので、
ご注意ください。

LCCターミナルへのアクセスとしては、タクシーのほか、
KLセントラル駅からシャトルバスも出ています。

タクシーの場合は、ドライバーに「LCCターミナル」、
もしくは「エアアジア」と言えば、間違いがないかと思います。
エアアジアは、マレーシアではそれくらい一般的な存在です。

一方、シャトルバスは、9MYR(約240円)とリーズナブル。
シャトルバスが出ているKLセントラル駅までタクシーで行く場合は
ドライバーにLCCターミナル行きのシャトルに乗ると伝えておくと、
バス乗り場へと直行してもらえるのでスムーズです。

KLセントラル駅を出発し、約1時間ほどでLCCターミナルに到着しました。

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LCCターミナルは、必要最低限の施設を備えた味気ないものを想像していましたが、
外観は意外に立派、さらにファーストフードや、カフェ、レストラン、チョコレートショップまであり、
多くの人で賑わっていました。

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ここはまさにエアアジアのホームタウンといった趣きで、
広々としたチェックインカウンターはほとんどがエアアジア。
しかもどのカウンターも長蛇の列です。

その脇に申し訳程度あるカウンターがエアアジア以外の航空会社。
今回搭乗するタイガーエアウェイズやフィリピンのセブパシフィック航空等のカウンターは
閑散としており、まったく並ぶことなく、スピーディにチェックインが行えました(苦笑)。

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入国審査やセキュリティチェックを抜けると、搭乗エリアです。
ゲート付近には免税店や両替所があり、こちらもなかなか機能的。

搭乗時刻が近づき、いよいよ搭乗ですが、LCCターミナルの場合、
通常ボーディングブリッジはありませんので、タラップを利用します。

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周辺にはエアアジアの機体がいくつか見られました。

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さて、タイガーエアウェイズの機内ですが、
ジェットスターのようなレザーシートではありませんでしたが、
全体的に新しく、清潔さが感じられて、好印象でした。

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客室乗務員は男性の姿が目立ち(たまたま?)、
私の中では「硬派なLCC」というイメージで記憶されることとなりました。


取りたてて何のサービスを受ける暇もなく、
飛行機はシンガポール・チャンギ空港のLCC専用ターミナル
(ここではバジェットターミナルと呼ばれます)に、ほぼ定刻に到着。

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建物を出ると、バジェットターミナルとメインターミナルを結ぶ
無料のシャトルバスの乗り場があります。

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数分後にやってきたシャトルバスに乗り、メインターミナルへ。
メインターミナル側の到着場所は、ターミナル2の地下フロアです。
エレベーターで地上に出ると、懐かしい風景、
数日前に乗り継ぎで訪れたチャンギ空港に戻ってきました。

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あとは、スカイトレインでターミナル1に移動するだけ。
日本航空のカウンターで成田行きフライトのチェックインをすればOKです。


乗継時間を利用してシンガポールの市内観光に出かける場合は、
ターミナル2・3に乗り入れているMRTが便利♪

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イーストウエストライン(East West Line)で、チャンギ空港から
約30分ほどのラッフルズプレイス(Raffles Place)駅で下車すれば、、、

こんな風景や、
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こんな風景とすぐに出会うことができます!
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たくさんのホーカーズ(屋台村)や、チャイナタウン、リトルインディア、
アラブ人街などがひしめくこの街でグルメを堪能するのもいいですね。

じゃまな手荷物は、ターミナル1の地下フロアなどにある
手荷物預かり所に置いてくるといいですよ。

または、空港内に映画館やスイミングプールまであるチャンギ空港で
出発までのんびり過ごすのもいいかもしれませんね。


さて、最後になりましたが、各LCCの情報を簡単にご紹介いたします。

LCCの予約は基本的に各LCCウェブサイトでの直販となっており、
英語サイトになりますが、日本へも就航しているジェットスター航空のみ
日本語サイトからの購入も可能です。


【ジェットスター航空】
 就航都市(シンガポール発着)
  ⇒ シェムリアップ、プノンペン、ヤンゴン、スラバヤ(Valuair運航)、
    プーケット、ペナン、マカオ、シドニー、メルボルン、ほか


【タイガーエアウェイズ】
 就航都市(シンガポール発着)
  ⇒ ランカウイ、クラビ(10/25~)、海口(海南島)、クチン、
    ホーチミン、ハノイ、バンガロール、チェンナイ、パース、ほか


【エアアジア】
 就航都市(クアラルンプール発着)
  ⇒ チェンマイ、ビエンチャン、ジョグジャカルタ、ブルネイ、
    桂林、コロンボ、ダッカ、ゴールドコースト(AirAsia X運航)、
    ロンドン(AirAsia X運航)、マレーシア国内各都市、ほか


(※)本記事中に記載の情報は、2009年8月8日現在のものです。
   ご利用条件および料金等は、変更となる場合がございます。
   なお、航空券代金は2009年5月2日現在のもので、
   ご出発日、ご利用便により料金は異なります。


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  *     *     *     *     *     *     *     *     *     *


2週に渡ってお送りしたLCC搭乗記はいかがでしたでしょうか?

現在、日本に定期便を就航しているLCCには、成田⇔ケアンズ、ゴールドコースト、
関西⇔ゴールドコースト線を運航するジェットスター航空のほか、
関西⇔ソウル、北九州⇔ソウルを結ぶ韓国のチェジュ航空
関西⇔マニラを結ぶフィリピンのセブ・パシフィック航空があります。

また、日本航空は、運航経費の安い子会社のJALエクスプレスに
関西⇔上海、関西⇔杭州、成田⇔杭州線を移管したほか、
今冬には大韓航空が設立したLCC、韓国のジンエアーが関空に就航予定。
全日空もLCCを設立する計画があるようです。

ちなみに、ジェットスター航空は、カンタス航空の子会社、
タイガーエアウェイズは、シンガポール航空の子会社です。
大手航空会社の戦略にもLCCが入ってきていることがわかります。

今後は、エアアジアの長距離国際線部門・エアアジアX(エックス)の
日本就航が実現するかに要注目。

いよいよ日本を含む東アジア地域にもLCCの波がやってくるのかもしれませんね。

# by W_A_S | 2009-08-08 11:02 | 海外旅行